達人に学ぶ

第1回 日米の比較によるこれからのビジネスリーダー

所属する女性タレントからの信頼も厚く、女性タレントたちの“父親”的な存在である野田社長。厳しいけれど、深い愛情を持って公私にわたりタレントを支えています。
移り変わりの激しい業界で、実績を伸ばし続けている野田社長に、この度「野田義治の人材マネジメント論」というテーマで、所属タレントの育成方法、マネジメントの方法、更には経営哲学について語っていただきました。

 

楠田:
数々のタレントをメディアに欠かすことのできない存在へと育て上げていますが、事務所に入ってきた新人に対して、まず何を教えていくのですか?

野田社長写真1

野田:

事務所に入ってきた子には、まず3ヶ月から半年間、歌やダンス、基本的な演技のレッスンを受けさせています。それと同時に、毎日、継続して新聞を読むようにとも言い聞かせています。新聞は、世の中の出来事を知る一番身近な媒体で、うわべだけでも知識があれば、その日一日の会話には困らないと思うからです。
新聞を読むことで「知力」を高め、出会った人との会話の中で、新聞で知った内容からその人との話題が少しでも広がればいいのです。その積み重ねが、さらなる人脈を広げていくことになります。毎日、隅から隅まで読みなさいとは言いません。好きなところだけでも読み続けていくことが大事だと思っています。それでも、タレントたちは、最初は必ずといっていいほど読みません。読み始めるまで私は「毎日読み続けることが大事。習うより慣れろ」と言い続けています。

時間には、とても厳しくしています。時間を守れない人間は、人様に認めてもらうことができないからです。時間を守れない子は、あいさつもろくにできず、3回遅刻をして、注意しても直らなければ、例外なく辞めてもらうことにしています。厳しいようですが、1人でも許してしまうと「あぁ、これでいいのか」と我々がなめられてしまうし、他の子に悪い影響を与えてしまうからです。新人の頃から厳しく教えておかないと、有名になってから勘違いをしてしまうのです。

“時間厳守”は当たり前のことです。しかし、今の若い子たちは、なぜかその時間を守ることができません。おそらく、自分でお金を払って通学しているという感覚がなく、親が学費を払ってくれて「行かされている(自分の意志ではない)」と思っているからでしょう。本当にその仕事が好きであれば、自分から率先して行くはずです。

また、今の若い子たちには、ハングリー精神が足りないと思います。「いつか誰かがなんとかしてくれるだろう」「きっとなんとかなるだろう」という傍観者的で、日和見主義の考え方を持った子がとても多いと思います。

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私は見込みがある子に対してはとても厳しく接します。上からむやみに叱っても、言うことを聞かせることはできませんが、時には、言わなければいけない場合もあります。もちろん、何も言わなくてできてしまう子もいます。また、同じことを100回言い続けてようやくできる子もいます。
1回で理解してしまう子より、100回でも理解ができず、101回目でやっと理解することができた子のほうが、教えがいがあり、情が湧くでしょう。それはどんな仕事においてもいえることだ思います。
我々は常に、タレントと五分五分の関係で接しています。だから私は、タレントのマネジメントをマネジャーに任せきりにせず、欠かさず現場に見に行っています。タレント本人のコンディションを常に把握しておきたいし、常にコミュニケーションをとっておきたいからです。愛情を持って接することで、現在社会問題となっているフリーターやニートも少なくなるのではないでしょうか。


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